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彷徨う無数の運命と、永遠を証明しよう。
About Project:DestinErrance
音楽×小説で織りなす創作アイドルコンテンツ。
Novel Daysへの小説の連載/YouTubeへの動画投稿を中心に展開しています。
星になりたかった。
「大人」への憧れを捨てた日から、
世界の速度に追いつけなくなった。
澱にも似た孤独が足首を掴んで、
寂れた夜に取り残された気がした。
遭難信号みたいな涙を飲み込んで、
瞼の裏に隠れた蛍火を探していた。
星になりたかった。
その名前を知らなくても、
その等級を知らなくても、
その生死を知らなくても、
見つけて、見上げて、愛してほしかった。
幻影でも、偶像でも、構わないから。
わたしは、星になれなかった。
行き摺りの車の眩しい前照灯が、
意味もなく帰路に光を反射する。
夕立の残滓みたいな、平たい水溜まり。
きらきらと星屑を浮かべるそれを、
濡れた靴裏で思いきり踏みつけた。
小さな夜空を殺した。
星になりたかった。
これは、死にたい夜を越えるための
偶像-アイドル-の物語。
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